「藤原くーんそんなに急がなくても大丈夫だって」




俺はいつのまにかの手を握って走ってた。




Good bye




「あ・・・手」


俺はその左手をパッと離す。



「いいよ。いいよ。ってか私自転車あるから。それで行こう?」


「家近いんだ?」


「あ、うんうん。ってか今からどこ行くの?」



そーいや決めてなかった。

なんとなくここまで走ってきたから。

のこと知りたくて。

一緒に居たくて。



は自転車の鍵をハ゛ックから取り出す。


「俺んちでも・・・来る?」


俺はちょっとドキドキしながらも言ってみる。


「来ていいの!?」


「いいよ」


「んじゃあ行く♪自転車運転よろしくねー」


「おう」


または笑ってた。









あの時から恋しないって決めた俺。


でもの笑顔を見るとドキっとする俺。


けど・・・まだあの時のことが頭によぎる。










「藤原くん?大丈夫?」




「あーああ」



気づいたらボーっとしてた。



「じゃあ、はい自転車。後ろ乗らせてもらいまーす」



は後ろに座り、俺はゆっくりとペダルをこぎ始めた。




06.3.12

これからどこに行こうか?